佐賀大学エコアクション
代表者メッセージ


 佐賀大学は、6 学部(教育、芸術地域デザイン、経済、医、理工、農)の他、海洋エネルギー研究所をはじめとする先端的研究施設、附属図書館、附属病院、附属小・中・特別支援学校、幼稚園、さらに美術館を有する国立総合大学です。学生・生徒と教職員を合わせると 10,000 人を超す県内有数の規模となるので、環境への負荷を考慮すべき事業所であると考えます。そのため、2012 年 7 月に「佐賀大学環境方針」を策定し、自然との調和、循環型社会への対応に向けた取組を全学的に実施すべく、その基本理念や行動指針を定めました。また、2016年4月に「エコアクション 21」から独立し、その取組に替えて佐賀大学独自の環境マネジメントシステム「佐賀大学エコアクション」を設立し、教育・学術研究・医療及び大学運営に関するあらゆる活動について、循環型社会の実現に資するため、環境教育や省エネルギー、廃棄物削減、化学物質管理等に取り組んでいます。
 学生への環境教育で重要な課題は、SDGs の取組に貢献できる人材の育成と考えます。SDGsで謳われる持続可能な社会の実現に向けて克服すべき課題は、どれも単純なものはなく、様々な問題が複雑に絡み合った非常に難しいものばかりです。そこでは、特定の分野に留まらない幅広い知識と多様な視点とともに複雑かつ急激に変化する社会の課題を自ら発見し、その課題を解決できる能力を持つことが必要です。各学部では、SDGsに関連した専門的な教育が、学外の方の協力も得ながら推進されています。入門的な教育としては、全学部の新入生必須の環境教育の中で、SDGsの基本的事項が確認されています。一方、コロナ禍の影響で、オンライン教育が主体となった時期に、学生間の繋がりが薄れ、環境系のサークル活動が衰退していることが懸念されます。今後、どう復活させていくのか注視し、必要なサポートを行わなければなりません。教職員の取組では、全学的な会議において光熱水等の経費削減状況の報告を毎月行い、情報共有・意識啓発に努めています。省エネは、業務の効率化でもあります。そのため、DX 推進室を設置し、業務の効率化のための DX 推進計画を策定・実行に移しています。また、職域における化学物質管理に関連して、近年の国内での災害事例の増加を踏まえ、これまでの法令順守型の化学物質管理から自律的管理に移行すべく法令の大きな改正が今後行われるようです。化学物質による健康影響のリスクや環境負荷の課題を自ら発見し、改善する能力が求められます。産業界に人材を送り出す大学としては、研究室内の管理を見直すことは当然ですが、自律的な化学物質管理を身に着けた学生を社会に送り出すための教育の推進が求められます。 本報告書は、佐賀大学環境方針の行動指針に示すとおり、本学を取り巻く様々な方に本学の取組を知って頂き、循環型社会の実現への取組の協力と理解を求めるものです。何卒ご一読いただき、本学の活動に対する要望やご提言などをお寄せいただければ幸いです。

                国立大学法人佐賀大学長 兒玉 浩明