医学部学生に対する医学専門英語教育について
(平成21年4月15日教授会決定)
(検討の背景)
1.本学部(医学科)学生の医学専門英語に対する知識が十分でなく、症状や病名の英語単語を知らない学生が多く、卒後の臨床研修や研究活動に支障を来しているとの意見が出されている。
2.また、医学分野での発展は著しく、常に全世界からの正確な情報をいち早く入手する必要があり、論文等の最新情報は英語で発信される場合が多く、数多くの情報を収集し、必要なものを選ぶという作業には専門英語の修得が不可欠である。
3.さらに、今回(第103回)の医師国家試験では、必修問題として医学英語の問題が3題出題されている。
4.現在の医学部英語教育は、教養教育英語に頼っており、専門英語教育についての組織的・体系的な取組みが乏しい。
(対応の方向性・指針)
1.医学教育白書において、生きた英語を身につける工夫が大切であり、一般教育科目、基礎、臨床の授業の中で実際にいろいろと活用することが重要であるとの提言がなされている。
2.このため、本年度から、各授業科目(教員が担当する講義)やPBL等において、病名や症状について英語表記(併記)を行い、臨床英語力を評価する。
3.PBLにおいても症例シナリオでの英語併記を進める。
4.臨床実習等でのカルテ記載(電子カルテへの記載)においても、必要に応じて英語による記述を用いるようにする。
5.積極的に海外での実習を奨励し、そのために必要な自主的な英語学習(TOEFL、 TOEIC、医学英語検定試験など)等を支援する。
6.今後は、基礎となる医学英語の修得、臨床教育の講義内容に沿った専門英語、臨床コンセプト、医学雑誌掲載論文の読解、アカデミック・キャリア形成など英語推進プログラムの構築に向けて、実用医学英語教材の構築に必要な資料の収集・作成を含め、検討していくこととする。