広報誌「かちがらす」24号

広報誌「かちがらす」24号 page 7/16

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私たちの教室では、白血病や肺がん、そして喘息などについて研究を進めています。木村(教授)らが開発し、すでに欧米で臨床試験の進んでいる慢性骨髄性白血病の特効薬バフェチニブ研究の継続、さらに白血病細胞の中....

私たちの教室では、白血病や肺がん、そして喘息などについて研究を進めています。木村(教授)らが開発し、すでに欧米で臨床試験の進んでいる慢性骨髄性白血病の特効薬バフェチニブ研究の継続、さらに白血病細胞の中でも、再発の原因となる白血病幹(かん)細胞の殲滅(せんめつ)方法について研究をしています。またブラジルおとぎり草から、これまでの抗がん剤とは全く働き方の違う新規抗がん剤GUT-70を発見し、2012年のバイオビジネスアワードに輝きました。一戸(准教授)らは、より安全でより有効な造血幹細胞移植法の開発に取り組んでいます。末岡(診療教授)らは、九州に多い成人T細胞性白血病に有効な薬剤の開発に取り組んでおり、有望な化合物NK314を見出し、2011年の米国血液学会雑誌 (Blood) に掲載されました。肺がんの遺伝子診断にはこれまで、気管支鏡で肺がんの組織を取ってくる必要がありました。荒金(診療准教授)らは、血液中にごく少量流れ出てくる肺がん由来の遺伝子を用いて全自動で異常を見つける方法を開発し、現在臨床試験を行っています。林(診療教授)らは、喘息などの炎症性疾患の解明に取り組んでいます。また新たな薬の開発や発見には、新たな機器の開発・利用が重要であり、並行して進めています(図)。私たちの研究室では、基礎研究に留まるのではなく、その成果をできるだけ臨床試験に導入し、実際に患者さんに役に立つ薬および検査法の開発を目指しています。理工学部、農学部出身の学生さん達ともぜひ私たちの研究室で一緒に仕事をしたいと思っております。興味のある方は、木村までご連絡ください( E - m a i l ;shkimu@cc.saga-u.ac.jp, TEL; 0952-34-2366)。医学部 血液・呼吸器・腫瘍内科 教授き むら しん や木村 晋也佐賀Labo抗がん剤を佐賀から副作用の少ない研究紹介6