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特集未来のエネルギーへの挑戦海洋再生エネルギーの国際的研究拠点を目指して全国の海洋エネルギー研究拠点として海洋エネルギー研究センターは、日本の海洋エネルギーに関する共同利用・共同研究拠点として、全国の大学や研究機関から毎年40件程度の共同研究を受け入れています。この研究を支援するセンターの研究組織は、基幹部門と利用・開発部門に分かれ、専任教員10名と併任教員9名で構成されています。久米島・50/100kW級海洋温度差実証プラントまた、久米島は、平成26年7月に国の海洋温度差実証フィールドとして認定されるとともに、「久米島モデル」と呼ばれる海洋深層水の複合利用技術の高度化を図るための産業界、大学(佐賀大学、琉球大学他)、地元自治体等が連携した「国際海資源・エネルギー利活用推進コンソーシアム」も設立されました。センターでは、この実証プラントの敷地内に、海洋温度差発電と海洋深層水の複40年の歴史を持つ海洋温度差発電センターの基幹部門では、主に、海洋温度差発電と波力発電の研究開発に取り組んでいます。約40年の歴史を持つ海洋温度差発電研究の近年の成果としては、30kWの実験装置を用いて、主要な要素機器の改善を行い、99%以上の純アンモニアを作動流体として、熱源間温度差23℃、温水流量83kg/s、冷水流量11kg/sの条件下で最大正味出力20.5kWを得ました。また、ハイブリッド型海水淡水化装置の開発を行い、効率的に淡水化ができることを実証しました。現在、海洋温度差発電に関する(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の2つの大型研究プロジェクトを民間企業と共同で行っています。基礎研究プロジェクト(平成23年度~平成26年度)では、多段ランキン30kW海洋温度差発電装置サイクルシステムや新しいプレート式熱交換器に関する研究開発を行っています。また、実証研究プロジェクト(平成26年度~平成28年度)では、センターが連携協力して、平成25年4月に発電に成功した沖縄県久米島の海洋深層水研究所内の50/100kW海洋温度差発電実証プラントを利用して、NEDO基礎研究プロジェクトで得られた成果の実証研究を行っています。ちなみに、この実証プラントは、現在、実海水のみを用いて発電し、電力に系統連系している世界で唯一の海洋温度差発電システムです。久米島サテライト開所式合利用に関する研究を目的とした「久米島サテライト」を平成26年10月に開所しました。平成17年度波力発電開発スタート平成17年度にスタートした波力発電の開発では、2種類の浮体式装置を開発しています。特に、空気タービンを用いる振動水柱型装置“後ろ曲げダクトブイ”に関しては、高い変換効率を持つ浮体形状と低速化を実現する新型の衝動型空気タービンの開発を行っています。センターで開発して、世界的に高い評価を受けている衝動型空気タービンを搭載した装置模型(長さ2.5m,幅2.3m)の発電実験では、最大発電効率約30%という従来にない高効率を得ることができ、同じ模型を用いた実海域実験も博多湾で実施しました。また、民間企業と共同で実波力発電装置の博多湾での実海域実験4