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経済学部経済学講座准教授とだじゅんいちろう戸田順一郎経済学部では、2年次後学期からすべての学生が専門ゼミに所属し、卒業までの2年間半、各教員の専門分野について勉強しています。私のゼミでは、経済地理学、地域経済学について、2年次には文献の輪読を通じて基礎的な知識の習得を、3年次にはそれに加えグループ研究を、4年次にはそれまでの集大成として各自テーマを設定し卒業論文の作成を行っています。ここでは今年の3年生が行ってきたグループ研究の取組について紹介します。今年の3年生は、小城市の協力のもと「合併自治体における公共施設の利活用と地域活性化」というテーマで、「牛津保健福祉センターアイル」及び隣接する「牛津総合公園」の利活用策を考えるという課題に取り組んでいます。小城市は平成17年に小城町、三日月町、牛津町、芦刈町の4町が合併して誕生した自治体であり、市内に類似の施設を抱えているため、これらの公共施設のあり方や利活用策を再検討しているところです。この調査は、佐賀大学が平成25年度からすすめている「地(知)の拠点整備事業」のプロジェクトD「地域との連携による地域経済政策に関わる学生主体の調査研究と成果の地域社会への還元」の一環でもあり、自治体との協力により、地域が抱える課題を題材に、学生が調査、研究および対策の検討を行い、その成果を地域に還元することを目指し取り組んでいます。地域が抱える現実の課題をテーマにする以上、先行研究や先進事例について文献を読んだり、統計データをパソコンで調べたりといった、机上調査のみならず、現場に足を運び、生の実態を見たり、話を聞いたりといった実地調査が重要となります。実際、学生たちは地域住民の声を聞くため、施設利用者へのインタビューを行ったり、近隣の小学校において小学生とのワークショップを行ったり、また当該地域以外で先進的な取組をしている現場に出かけて調査を行ったりと、大学の外での活動も積極的に進めてきました。その際、小城市役所職員の方々をはじめ地域の方々には、貴重なアドバイスやフィールドを提供していただくなど、学生たちを温かく受け入れ、一緒に教育していただき、大変感謝しています。こうした地域における学びの機会は、学生たちが今後勉強をすすめていくうえでのみならず、将来さまざまな地域において社会生活を送るうえでも、大変意義ある貴重な経験となったのではと考えます。牛津総合公園の視察牛津小学校でのワークショップ小城市役所でのワークショップ小城市長への報告会地域における学びの機会教育紹介5