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概要

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古川先生多様性はものすごく大事なことで、私は新しい発展の姿は多様な人々との「出会い」から生まれると思っています。つまり自分とは違った業種や違った経験を持つ人、違った国の人など、自分と異なる人と出会い、交流することで多様性のある人間が形成されると思います。そういったことを通して、学生の皆さんには知識だけでなく、物の考え方、発想の仕方、生き方を身に付けて欲しい。学長古川先生は国家公務員としては頂点のポストで長い期間ご活躍されてきましたが、佐賀大学でも公務員を志望する学生がたくさんいます。そのモチベーションはさまざまですが、公務員志望が多いことをどう思われますか。古川先生非常にいいことだと思います。ただし、どこでもいいから公務員になりたいのではなく、国や地域社会のためにこういうことがやりたい、という目的意識を持つことが大切です。目的意識があって、意欲があれば勉強の仕方も違ってくるし、合格率も高くなるはず。ただ単に公務員になりたい人と、やりたいことや目的意識があって公務員になる人では、その後の人生も大きく違ってくるはずです。学長試験に合格するためのノウハウだけでなく、「公務員になってどんなことをやりたいのか」、「なんで公務員になりたいのか」、具体的な目的意識を持てるような進路指導が学生たちには必要ですね。古川先生「安定しているから」という理由だけなら、公務員にならない方がいい。中途で意欲を失ってしまいます。生涯の職業を選ぶにはきっと必ず強い動機があるはずです。いかなる時代でも、宝は自分の目の前にあると思っています。「やりたいこと」、「目指すべきもの」がきっとあるはずなのに、それに気付いていないだけ。佐賀の学生たちに申し上げたいのは、君たちには潜在能力があるということ。その潜在能力を生涯のうちにどれくらい出せるかが勝負だと思っています。自分でいうのもなんですが、私自身、勉強ができる能力はそんなに高くはなかったけれど、潜在能力は100%出しきったという自信があります。そういった潜在能力を若者なら誰でも持っているし、自分を信じて、自分の思いを貫くことができれば存分に発揮できると思います。学長冒頭で、附属病院の30周年で先生に記念講演をしていただいた話をしましたが、その時に「志は高く、心は寛(ひろ)く、思慮は深く、頭は低く」とおっしゃっていたことをよく覚えています。まさに、古川先生の生き方そのものですよね。古川先生当時のことを覚えてくださっていて、本当に恐縮です。「志は高く」とは、自分以外のために努力したことが、社会的に志の高いことだと評価される世の中にしたいということ。「心は寛く」の〝ひろく〟は寛容の〝寛〟で、物質的に豊かなはずの現代社会が妬み嫉みの世界になっているので、心を寛く持ち目線をもっと上げればもっと住みやすくなるんじゃないかということ。「思慮は深く」は、考えるのは当たり前のことで、大事な事柄は考え抜くということ。「頭は低く」は、自然災害などこの世の中には、人間の知恵が及ばないものがあることを知ること。恐れを知ることで人は謙虚になりますし、謙虚になることで頭が柔軟になります。傲慢になったら、他人の意見を聞かなくなりますからね。学長プラス思考で物事を考える大切さもお話しされていましたね。古川先生かつて小渕首相が、コップの水を例にして国民に意識の転換を求める演説をされました。「コップ半分の水を『もう半分しかない』と考えるか、『まだ半分も残っている』と考えるか」というもので、当時の日本は不景気で元気をなくしていたので、悲観的にならずに元気を出そうじゃないかということで発言されたことでした。世の中にはいろんな問題があるけれども、元気をだしプラス思考で生きていこうという国民に対する呼びかけですね。学長まさに古川先生が貫いてこられた信条ですね。これは、人生に通じることですから、先生からのメッセージとして学生だけじゃなくて教職員にも伝えたかったことです。古川先生佐賀大学には、佐賀という地域の特性を踏まえながら、特色と個性のある大学として地域社会を引っぱっていただきたいです。もちろん地域社会だけじゃなく、有意義な人材を日本中に輩出されるわけですから、佐賀大学で育った人材は細かい知識だけじゃなくて、多様性のある骨太の生き方を身に付け、チャレンジ精神を持っていると評価されることを心から期待しています。学長本日は大変お忙しいところ、貴重なお話をしていただき本当にありがとうございました。平成27年11月16日対談場所/学長室※本記事は、平成27年12月に佐賀大学ホームページに掲載した対談を一部抜粋したものです。全文は右記学長対談8