佐賀大学プロジェクト研究所(SUPLA)
Saga University Project Laboratories

■先進ヒューマンケア科学研究所

研究所名称 佐賀大学 先進ヒューマンケア科学研究所
 所   長 医学部 堀川 悦夫
 研 究 員 阿部竜也、原 英夫、馬渡正明、井手衆哉、後藤昌昭、宮本比呂志、浅見豊子、新井康平、 後藤 聡、杉 剛直、高橋英嗣、松尾宗明、上埜喜八、江原史雄、坂本麻衣子、木口量夫、堀江 淳、野口智幸、井手将文、福嶋利浩、James Ashton-Miller、James Butler
 研究テーマ 先進的学際アプローチによるヒューマンケアイノベーション開発
 研究概要

【研究概要】
 昨今、高次脳機能障害や発達障害などの新たな障害や不適応症状が問題となっている。 また、社会の高齢化に伴い、認知症患者が増加することが懸念され、行動心理症状(BPSD)の軽減などの対策が必要である。 これらの疾患の根本的な治療法の開発とともに、当事者及びご家族への支援法の開発が必要であるが、そのためには、 基礎研究と治療・支援そしてその実践技法の開発が求められている。
 これらの先進的なヒューマンケアを開発・推進するためには、学際的な観点から実践と数量化に基づくデータ収集、 そしてその効果検証の過程が必須であるが、佐賀大学においては、これまでの各プロジェクトにより培ってきた共同研究体制などにより、 開発の基盤が既に形成されている。
 本テーマは、先進性と共に、地域医療や地域開発に効果を有するものである。

【研究計画】
 主たる研究領域
 1. 医工福祉連携 (医学部・工学系研究科、農学部、教育学部など)
 ― 発達障害・高次脳機能障害・認知症ケア、認知リハビリテーション、脳機能計測、テクノエイド、Brain-Machine Interface開発など
 2. フィールドケア関連領域(医学部・農学部など)
 ― 動物介在療法、園芸療法の開発・実践、地域医療・産業の多目的利用
 3. 地域・社会的ケア関連領域(モビリティ支援等地域連携、社会実装)
 ― 買い物難民対策、障害者雇用対策など

 主たる研究手法
 1.疾患群・健常群データ取得
 2. データ解析のための機器等整備
 3. 画像解析と症状などの包括的データベース構築と分析
 4. 論文発表、特許取得
 5. 教育と啓発そしてネットワーク作りのための講演会、シンポジウム開催
 6. 研究成果の実践 社会実装への展開

【方法】
 1.もやもや病をはじめとする高次脳機能障害患者の症状、生活・就労問題について、臨床研究を行い、実態を明らかにする。(脳神経外科ほか)
 2.初期の認知症患者、軽度認知機能低下(MCI)高齢者の早期発見のために、神経心理学的検査を含む検査・評価システムを構築する。(神経内科ほか)
 3.人工股関節置換術患者の術前後の歩行解析から、生活リハビリテーションの適用方法とQOLについて分析を行う。(整形外科、人工関節学講座ほか)
 4.口腔外科における顔面補綴などの先進的医療について技術開発と患者のQOLの側面からのアプローチを行う(口腔外科ほか)
 5.脳卒中などリハビリテーションを必要とする患者の臨床研究を推進する(先進総合機能センターほか)
 6.発達障害を有する児童生徒や成人の適応方法について実践的側面から研究・開発を行う。(小児科ほか)
 7.認知機能訓練を必要とする患者の訓練・評価システムを開発するため、近赤外光による脳機能計測などの実践的手法により評価を行う(先端融合工学専攻ほか)。
 8.もやもや病や脳卒中など脳血管性疾患における脳画像と病態との関連について画像データベースと解析システム構築を行う。(放射線科ほか)
 9.認知症患者の心理行動症状(BPSD)低減のための工学的アプローチを含む手法の開発を行う。(認知神経心理学分野ほか)
 10.医工福祉連携の観点から福祉工学や生活支援工学、福祉機器開発を推進する。(工学系研究科、認知神経心理学分野ほか)
 11.高齢者や障害者の生活・就労支援で必要となる自動車運転能力に関する評価・相談システムの構築を行う。(認知神経心理学分野ほか)
 12.農学部のフィールドセンター改組に呼応し、アグリセラピー開発に向けた研究開発を行う。併せてフィールドにおける障がい者スポーツの応用を研究する。(農学部アグリ創生センターほか)
 13.モデル地区において、研究成果を基に実践と社会実装を行う。

●本研究組織においては、これまでの先行的な研究成果にもとづき佐賀大学の新規研究プロジェクトに採択され、その支援を得て既に活動を行っている。

●もやもや病患者に対する大規模な調査を開始し、300名以上の対象者の半数以上から回答を得て、データベースを構築し、分析を行っている。

●歩行解析においては、これまで延べ2000名を超えるデータを取得しているが、大量データ解析のためのプログラム開発を急ぐ必要がある。

●認知症患者ケア、認知リハビリテーション、運転適性(現在延べ360名以上)などの実践をその臨床活動において開始している。

●認知リハビリテーションの実証的データ取得に有用な近赤外光脳機能計測装置と脳波同時計測が可能なシステムを導入し、データ取得を行っている。

●アグリ医療開発においては、農学部との共同でシンポジウムを開催し多くの参加者を得た。フィールドセンターでの実践を計画している。

●社会実装の例として行っている移動支援開発においては、吉野ヶ里町においてモデル事業を計画し、外部資金への応募を行ってきている。

●研究実施には,佐賀大学医学部倫理員会に申請し承認を得て行われるものである。
   

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