■メディカルシューズプロジェクト
プロジェクト名称 |
メディカルシューズプロジェクト (Medical shoes Project Laboratory, Saga University) |
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プロジェクト長 | 医学部 上村 哲司 |
構 成 員 | 渡邉英孝、安西慶三、川野啓成 外部:塚本裕二 |
研究テーマ | 糖尿病神経障害患者の足のキズを予防するメディカルシューズの開発 |
研究概要 |
糖尿病患者の約50%に神経障害を合併している。初期では足部の知覚障害から始まり、進行すると無知覚、さらに運動神経障害まで進行すると足趾変形に至る。
神経障害が進行すると糖尿病患者は自分の足の異常を感知することが出来ず、足潰瘍を形成して感染そして切断に至らしめる。欧米では、幼少期から自分に敵した靴を
選ぶ教育が整っているが、日本において靴に対する学校教育は不足している。医学的根拠を遵守した靴の開発は、高齢化社会を迎えた日本において糖尿病患者の増加に伴い
下肢切断という合併症の進行を予防し、健康長寿を目指す上で大切である。研究内容:佐賀大学では、複数の診療部門の協力のもと、下肢救済医療を展開しておりそこに、
民間の研究部門と連携を行い、糖尿病神経障害患者の足のキズを予防するメディカルシューズの開発を行う。研究計画:過去8年間佐賀大学医学部附属病院で行なった
糖尿病性神経障害患者の歩行解析データを元に、アサヒシューズ株式会社商品開発部門との産学連携でメディカルシューズの開発を行う。方法:安静時基礎データとF-ScanII(ニッタ社)で
測定した糖尿病性神経障害患者の歩行時足定圧(裸足時、靴装着時)のデータから、成人の荷重圧分散を行う靴モデルを作成する(初年度)。次年度に、協力を得た被験者に随時靴モデルを装着してもらい、
F-Scan IIで歩行時足定圧(裸足時、靴装着時)を測定し、装着による有害事象(キズの発生等)の有無を調査する。観察期間は3ヶ月を予定している。3年目で、商品の市場販売を行う。
今後の発展性:糖尿病神経障害患者の足のキズを予防するメディカルシューズの開発をアサヒシューズ株式会社と行い、佐賀から日本における健康長寿を推進し、社会貢献を行う。
そして佐賀大学ブランドのメディカルシューズをアジアに展開し、その知名度を広める。 |