油流出事故後の迅速な対応によって水田土壌の汚染は防がれた
佐賀豪雨にともなう油流出事故によって,周辺の農地汚染が懸念されている。本研究グループでは,油汚染の著しい地域水田から汚染地域の土壌を,油汚染の無い水田から非汚染地域の土壌を採取し,それらに含まれる化学物質を評価した。
まず水田土壌の臭気を評価したところ,油臭は感じられず,また匂いの強さの指標である臭気指数は,汚染地域と非汚染地域の土壌で同程度であった。
次に土壌に含まれる約1000種類の化学物質を計測したところ,検出された化学物質は汚染地域と非汚染地域の土壌の間で明確な差はみられなかった。
結論として,流出した油を冠水中に迅速に回収したため,水田土壌まで到達することを防ぐことができたと考えられる。
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佐賀大学農学部総務
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