循環器内科不整脈グループの2本の研究論文が European Heart Journal 2025年世界Top 10論文(不整脈領域)に選出

【対象者】
循環器内科不整脈グループ(代表 新里 広大医師 中島 夏奈医師 山口 尊則医師)
【受賞した賞の名称】
The year in cardiovascular medicine 2025: arrhythmias—the top 10 papers.
【受賞先】
European Heart Journalは欧州心臓病学会の機関誌であり、循環器領域において世界最高峰の権威を有する国際学術誌です。学術雑誌の影響力を示す指標であるインパクトファクターは35–39と極めて高く、掲載論文の国際的な引用率の高さを示しています。
【受賞した日】
2026年2月16日
【受賞した研究の題目】
心房生検を用いた心房変性の機序解明:心房アミロイドーシスと性差に関する研究
【受賞につながった研究内容】
佐賀大学循環器内科不整脈グループでは、世界で初めて心房生検という、心房から直接心筋組織を採取する手法を確立しました。本手法に関する最初の成果は2022年にJournal of the American Heart Associationに掲載され、続いて2023年には、より詳細な検討結果がEuropean Heart Journalに第1報として掲載され、国際的に大きな注目を集めました。
その後、本手法を基盤とした研究をさらに発展させ、2025年にはEuropean Heart Journalにおいて、心房に沈着する異常タンパク質(アミロイド蛋白)に関する研究成果を第2報として発表しました(筆頭著者 新里 広大医師)。さらに、従来から指摘されながらも本質が十分に解明されていなかった心房変性の男女差に関する新たな知見を第3報として発表しました(筆頭著者 中島 夏奈医師)。
このたび、これら第2報および第3報の2本の論文が、European Heart Journalが選出する「2025年 世界Top 10論文(不整脈領域)」に選出されました。
Top 10論文の解説(https://doi.org/10.1093/eurheartj/ehag020)において、「心房生検が不整脈領域にとどまらず、心不全や心臓遺伝学の研究分野にも革新をもたらす可能性を秘めた画期的な新技術である」と紹介されています。
論文リンク
https://doi.org/10.1093/eurheartj/ehaf332
https://doi.org/10.1093/eurheartj/ehaf768
【その他PRしたい特記事項】
本研究成果は、特に心房細動、脳梗塞、心不全と密接に関連する心房変性の病態解明を大きく前進させるものであり、これらの循環器疾患に対する新たな診断法および治療戦略の構築に寄与することが期待されます。
また、本研究の実施にあたりご協力いただきました佐賀県の患者の皆様、2022年のクラウドファンディングを通じて研究費をご寄付くださいました皆様、その後も継続してご支援を賜りました皆様、ならびに本研究を支えてくださった多くの研究者・医療スタッフの皆様に、心より深く感謝申し上げます。
【researchmapのリンク先】
https://researchmap.jp/YamaguchiTakanori
【本件に関する問い合わせ先】
佐賀大学医学部循環器内科 山口 尊則 E-mail: takanori@cc.saga-u.ac.jp

本研究のうち、心房変性の性差に関する論文については、中島 夏奈先生が
2025年日本循環器学会学術集会においてYoung Investigator Awardを受賞
しました。
本写真は、同学術集会にて撮影された研究チームの集合写真です。


