2026年度日本作物学会論文賞受賞

【受賞者】
農学部 下村 彩,渡邊 啓史,鈴木 章弘
鹿児島大学連合農学研究科(DC3) 山本 士温
【受賞した賞の名称】
2026年度日本作物学会論文賞
【受賞先】
一般社団法人 日本作物学会
【受賞した日】
2026年3月28日
【受賞した研究の題目】
Effect of nitrogen fixation enhancing type SEN1 gene on soybean growth
(Plant Production Science 27.2 (2024): 137-149.)
【受賞につながった研究内容】
本論文では、ダイズにおける窒素固定能を向上させる遺伝子(SEN1)の探究および機能解明を行い、窒素固定増強型SEN1を導入することによる今後の応用的可能性を示しました。
マメ科植物の生育は、肥料由来の窒素だけでなく、根粒菌との共生によって固定される窒素にも大きく影響を受けることはよく知られています。私たちは先行研究において、モデルマメ科植物であるミヤコグサで窒素固定に必要不可欠であるSEN1遺伝子の多型により窒素固定能が変動することを報告しており、この知見をダイズへ応用できるかを検証しました。
本研究では、ダイズSEN1遺伝子の配列を調査し、多型の存在(標準型および変異型)を明らかにしました。2つのSEN1遺伝子が生育および窒素固定能に与える影響を評価するため、準同質遺伝子系統(NILs)を作出し、比較解析を行いました。その結果、変異型SEN1遺伝子を有することで、植物の生育が促進されることを明らかにしました。特に、窒素含有量が少ない土壌条件においてその効果は顕著であり、窒素固定活性も有意に向上しました。
以上の結果から、SEN1遺伝子の多型がダイズにおける窒素固定能を制御する重要因子として機能する遺伝子であり、今後はこれを育種に利用することで窒素肥料の削減と収量向上の両立が期待されます。
【researchmapのリンク先】
https://researchmap.jp/shimomuraa
【本件に関する問い合わせ先】
佐賀大学農学部 助教 下村 彩
E-mail:ashim@cc.saga-u.ac.jp


