日本初(※1) AIアプリが赤ちゃんの抱っこ姿勢の悩み解決を支援 ~育児の際の身体痛の緩和や、家庭内チームワークの強化にも~

国立大学法人佐賀大学(本部:佐賀市本庄、学長:野出孝一、以下「佐賀大学」)理工学部の「AI(あい)抱っこプロジェクト※2」が2022年から開発を進めてきた、赤ちゃんの抱っこ姿勢をAIが判定する日本で初めて※1のアプリ「AI抱っこ」を用いた「赤ちゃん抱っこ相談会」を、6月11日(木)に佐賀大学美術館SUAM PLUSにて開催します。
「AI抱っこ」は、赤ちゃんを抱っこした姿勢の正面左右を撮影することで、AIが5つの項目で姿勢を判定するものです。判定時間は約1分。数値とレーダーチャートで状態を可視化し、ワンポイントアドバイスも示します。

これまで相談会を実施してきた佐賀県白石町や唐津市に加え、佐賀大学でも毎月1回定期的に相談会を開催し、子育て中の保護者の方々が抱える「抱っこがつらい」「姿勢が合っているかわからない」といった悩みに対し、専門的な知見とAI技術の両面から支援をしていきます。また、相談会では了承を得られた参加者の協力のもと抱っこ姿勢の計測を行い、姿勢判定技術の更なる向上を図っていきます。
今後は、教育機関、自治体、NPO法人、企業との連携を深め、育児支援のDX化の一つの形として、全国で活用が広がることを期待しています。
アプリ開発の背景・目的
助産や女性の健康が専門の佐賀大学医学部看護学科の佐藤珠美教授(現佐賀大学名誉教授・同理工学部客員研究員)は、かねてより、9割以上の母親が赤ちゃんの抱っこ時に上半身の痛みを覚えており、半数の母親は抱っこが難しいと思っていることを問題に感じていました。母親は助産師や保健師に相談することが少ないこともあり、自宅で正しい抱っこ姿勢を確認できるAIアプリを作れないか、2021年の冬にAIを専門とする理工学部の山口暢彦准教授(現教授)に相談したことが「AI抱っこプロジェクト」の始まりです。
アプリ開発の経緯と詳細
佐賀県白石町や唐津市の協力と延べ260人の母親の支援を受け、抱っこ姿勢と身体痛の相関につきデータを収集しながら、助産師の経験を加えて理想の姿勢を設定しました。アプリでは、AI技術を使った骨格推定から理想の姿勢との差異を測り、点数とレーダーチャートで姿勢の適否を可視化するとともに、ワンポイントアドバイスを提供します。
本年1月~3月に実施した実証実験※3では、96%以上の方が、「AI抱っこ」の判定結果がわかりやすく、抱っこの改善に役立つとの評価を得ています。2025年からは大阪教育大学で抱っこ教育の一環として先行活用も始まっています。

期待される成果
「AI抱っこ」の活用により、身体痛や不安・心配などの親の育児ストレスが軽減されるほか、正しい姿勢で抱っこされることで赤ちゃんの心身の健康にもつながります。また、パートナーに対して、角を立てずに客観的にアドバイスを行えますので、家庭内のチームワーク強化と育児負担の平準化も図れると考えます。
※1:佐賀大学調べ。
※2:理工学部教授・山口暢彦、理工学部准教授・高﨑光浩、理工学部客員研究員(名誉教授)・佐藤珠美、理工学研究科博士前期課程 城本宙希・山崎舜右、理工学部理工学科 永野拓海・霍見悟代。
※3: n=30名。
■ 赤ちゃん抱っこ相談会の概要
日時:2026(令和8)年6月11日(木) 13:00~16:30
会場:佐賀大学美術館 SUAM PLUS(佐賀市本庄町1番地)
内容:AI抱っこアプリを用いた抱っこ姿勢の判定・相談
講師:佐藤 珠美 氏(佐賀大学名誉教授/助産師)
参加費:無料(要予約)
予約方法:二次元コードから予約下さい。 ※予約枠に空きがあれば、当日参加も可能です。
備考:7月以降は毎月1回開催予定です。 ※具体的な日程は二次元コードよりご確認ください。
主催:佐賀大学

【本件に関する問い合わせ先】
佐賀大学 理工学部 数理・情報部門 教授 山口暢彦
E-mail: yamag@cc.saga-u.ac.jp
HP:https://sites.google.com/view/yamag-lab


