海が生み出すエネルギーと未来へのまなざし 佐賀大学海洋エネルギー研究所でSSH見学研修 ― 長崎県立大村高等学校1年生 ―

2025年12月9日(火)、佐賀大学海洋エネルギー研究所伊万里サテライト(佐賀県伊万里市)において、長崎県立大村高等学校の1年生38名が研修会に参加しました。
本見学会は、SSH事業(スーパー・サイエンス・ハイスクール)の一環として実施されたもので、研究・開発の最前線を訪問し、講義や実習を通して生徒の科学的探究力の育成を目的としています。
【概要】
当日は、同研究所の森﨑助教による海洋エネルギーに関する講義が行われた後、生徒たちは班に分かれて施設見学を行いました。さらに、鶴准教授および森﨑助教の指導のもと、実験実習として海洋温度差発電の仕組みについて、模型や装置を用いながら丁寧な解説が行われました。
生徒たちは、海洋温度差発電をはじめ、波力発電、潮流発電、洋上風力発電など、多様な再生可能エネルギー技術について理解を深めました。特に、研究所に設置されている洋上風力発電用プロペラの模型が実物の10分の1の大きさであることや、海洋エネルギーの利用が発電だけでなく、海水の淡水化など食料問題や水資源問題の解決にもつながる点に、多くの関心が寄せられました。
【生徒の主な感想】
・多くの授業や研修の中で、主体的に学ぶ姿勢の大切さを感じた
・海洋温度差を利用することで、発電以外にも多目的な活用ができることを知った
・波力発電や潮流発電など、さまざまな発電方法があることを初めて知った
・YouTubeで見ていた波力発電技術の仕組みを、実物を通して理解できた
・海に対する「怖いもの」というイメージが変わり、エネルギー資源としての可能性を感じた
また、生徒の一人は、「中学3年生の時に、五島近海に設置される浮体式洋上風力発電の名称を考える機会があり、『ごとっかぜ』という名前を付けた。日本は海に囲まれている国なので、海や波を利用した発電がもっと普及してほしいと思う」と話しており、これまでの学びと今回の研修内容が結びついたことで、海洋エネルギーへの関心がより一層深まった様子がうかがえました。
【研修の成果と今後への期待】
今回の研修を通して生徒たちは、海洋エネルギーを利用した発電の仕組みだけでなく、そこから生まれる副産物や、海水を真水に変換する技術が発展途上国をはじめとする地域で活用されていることにも強い関心を示しました。
生徒の感想からは、「自然や環境に配慮した再生可能エネルギーが世界中、特に発展途上国へ普及し、多くの人々の助けになってほしい」という願いが多く寄せられました。自分たちの学びを社会や世界の課題と結び付け、困難な状況にある人々の暮らしに思いを巡らせる姿からは、科学技術を通して社会に貢献しようとする優しく温かな人間性が育まれていることがうかがえます。
研修の中で紹介された森﨑助教の
「勉強」は、わかっていることを学ぶ。「研究」は、わかっていないことを学ぶ。
という言葉を受け、生徒たちは今後の学習において、より主体的・積極的に探究していこうという新たな視点を得る機会となりました。




【本件に関する問い合わせ先】
佐賀大学海洋エネルギー研究所 伊万里サテライト 堀
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