天然記念物ヤマネ(佐賀県絶滅危惧Ⅰ類)の新生息地を発見しました
天然記念物ヤマネ(佐賀県絶滅危惧Ⅰ類)の新生息地を発見
ヤマネは佐賀県に生息する哺乳類の中で唯一の天然記念物で、佐賀県では絶滅危惧Ⅰ類に指定されています。
県内では、1999年に初めて生息が確認されて以降、本格的な調査から実施されていませんでしたが、昨年度、佐賀大学農
学部の徳田誠准教授や佐賀自然史研究会の副島和則会長らの研究グループが調査を実施した結果、佐賀県内におけるヤマネの生
息を15年ぶりに確認しました。
2015年度も調査を継続した結果、嬉野市の国見岳周辺の3地点においてヤマネの生息を新たに確認しました。
佐賀県内ではこれまで、多良山系の多良岳および経ヶ岳の周辺(太良町および鹿島市)からしかヤマネの生息は報告されてい
ませんでした。今回の調査では、既知の生息地と同じ山塊ですが、これまでに報告がなかった国見岳の周辺にもヤマネが生息し
ていることが明らかになりました。
本調査は、地(知)の拠点整備事業コミュニティ・キャンパス佐賀 アクティベーション・プロジェクト 地域志向教育研究
「佐賀・有明地域における希少野生生物の生態に配慮した環境保全」により実施され、授業(生態学実験ⅠおよびⅡ)の一環
として、佐賀大学農学部応用生物科学科3年生の吉岡裕哉君や明石夏澄さんらが中心となって取り組んだ成果です。
本成果は、2016年2月に佐賀大学で開催される佐賀自然史研究会会員発表会において報告される予定です。
【本件に関するお問い合わせ先】
農学部 准教授 徳田 誠
TEL:0952-28-8792