【子どもたちに不治の病 ”1型糖尿病“を発症させない「ワクチン」開発研究】ふるさと納税を財源に佐賀大学への研究助成

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 佐賀大学では、全国の1型糖尿病患者・家族を支援する認定特定非営利活動法人日本IDDMネットワーク(井上龍夫理事長、本部は佐賀市)様より、1型糖尿病根絶(=予防+根治+治療)を目指す研究に対して、昨年より引き続き研究助成の支援をいただくこととなりました。

 1型糖尿病患者・家族が中心となって運営する日本IDDMネットワークでは、2005年の1型糖尿病研究基金設立後、これまで86件、4億4,750万円の研究費助成を行っておられます。

 当基金は、患者・家族自らが「不治の病を治る病にする」、「不可能を可能にする」挑戦に賛同いただいた方々からの同法人への直接の寄付並びに“佐賀県庁への「日本IDDMネットワーク指定」ふるさと納税”など、日本全国の方々からのご支援で成り立っています。

 このたび、新たに本学へ2,000万円の研究助成が行われます。佐賀大学への助成は5件目となり累計で5,520万円となります。

 つきましては、その贈呈式を下記のとおり実施いたします。

 

〇日時  令和2年12月21日(月)13時15分~14時00分

〇場所  佐賀大学大会議室(佐賀大学本庄キャンパス:法人本部棟2階)

〇助成研究の概要

 研究代表者:永淵正法(佐賀大学医学部特任教授 肝臓・糖尿病・内分泌内科)

 助 成 金:2,000万円

 2015年にマウスとヒトのウイルス糖尿病にかかり易い遺伝子(感受性遺伝子)を、佐賀大学 永淵正法 特任教授のグループが世界で初めて発見しました。最近、第二のウイルス糖尿病感受性遺伝子も明らかになりました。このプロジェクトは現在飛躍的に進んでおり、糖尿病を起こすウイルスを高感度に見つけることのできる動物モデル開発研究もほぼ完了しています。そこで、これまでは不可能であった糖尿病を引き起こす原因ウイルスを、最高レベルの感度で見つけることができるようになります。将来は、このような研究成果をウイルスワクチン開発に繋げることにより、ウイルス糖尿病の発生予防やリスク低下を目指しています。

 一方、現在、世界を震撼させている新型コロナウイルスが糖尿病の原因になるとの報告が相次いだため、九州大学との共同研究で、急ぎ、患者さんで検討したところ、我々が見つけた感受性遺伝子が新型コロナウイルス感染の危険性にも関わることが判明しつつあります。社会的重要性が高いことからこのプロジェクトにも並行して取り組んでいます。

 今回の研究へのご支援のおかげで、今後、ウイルス糖尿病予防ワクチン開発に向け、佐賀大学をウイルス糖尿病の臨床研究と基礎研究が融合した世界最先端の研究拠点として整備し、本研究を着実に推進することが期待できます。

 

 

【お問い合わせ先】

  医学部総務課  TEL 0952-34-3311

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