貼るだけ、皮膚からのアルコールを超高感度に検出
【研究者】
代表者:佐賀大学理工学部化学部門 教授 冨永昌人
*京都大学大学院農学研究科 白井理教授らとの共同研究
分担・協力者:チトラ デビ ラックマニア(大学院理工学研究科博士後期課程1年)
【研究成果の概要】
皮膚に貼るだけの超高感度なアルコールガスセンサを開発しました。
皮膚からは、極微量の各種有機ガスが放出されています。特定の皮膚ガス検出センサには、特定ガスのみと反応すること、さらに
超高感度であることが求められます。我々は、アルコールと特異的に反応する酵素を用い、さらに酵素の反応を直接的に電気信号に
変換できる高効率検出デバイスを開発しました。本デバイスは、約30ppb(10億分の1)のアルコールガス濃度を検出可能です。実
際に手首にデバイスを貼り付けて、アルコール(15%日本酒、お猪口約一杯の22.3 mL)を飲酒したところ、手首から放出されるア
ルコールガスを検出、定量できました。
検出部分は、定期的な交換が必要ですがディスポーザブルタイプになっており(携帯型血糖値センサのようなイメージ)、生分解
性のセルロース材とカーボン材から構成され環境負荷の低い素材を用いています。
【今後の展開】
さらに高感度検出の安定性のためのデバイスの改良。
疾病と関連付けされている他の有機ガスの高感度検出にも取り組む予定です。
【特記事項】
本件センサ技術に関する特許出願中
【研究室HPのリンク先】
冨永研究室HP: https://bioelectrochem.chem.saga-u.ac.jp
【本件に関する問い合わせ先】
佐賀大学理工学部 教授 冨永昌人
Tel:0952-28-8561
E-mail: masato@cc.saga-u.ac.jp