理工学部数理・情報部門の掛下 哲郎 准教授が情報処理学会 情報規格調査会の「国際規格開発賞」を受賞

【概要】
 理工学部数理・情報部門の掛下 哲郎 准教授が、一般社団法人情報処理学会 情報規格調査会の「国際規格開発賞」を受賞しました。掛下准教授がコエディタ(Project Co-Editor)を務め、2023年7月に国際標準化機構(ISO)から発行された国際規格 ISO/IEC 24773-4:2023への貢献が顕著と認められ、授与されたものです。

【本文】
 理工学部数理・情報部門の掛下 哲郎 准教授が、一般社団法人情報処理学会 情報規格調査会の「国際規格開発賞」を受賞しました。掛下准教授がコエディタ(Project Co-Editor)を務めた国際規格 ISO/IEC 24773-4:2023が2023年7月に国際標準化機構(ISO)から発行され、その貢献が顕著と認められたものです。

 ISO/IEC 24773-4: 2023(Software and systems engineering — Certification of software and systems engineering professionals — Part 4: Software Engineering)は、ソフトウェア技術者認証の比較フレームワークであったISO/IEC 24773:2008を適合性要求規格群として改訂する新たなISO/IEC 24773 シリーズの中で、ソフトウェア技術者認証に特化した要求を規定しています。2014年6月のシドニー会議でISO/IEC 24773-1: General Requirementsのプロジェクト提案が承認され、その後、ISO/IEC 24773-1 およびISO/IEC 24773-3: Systems Engineeringの国際規格化を経て、2023年7月の規格制定に至りました。

 掛下准教授は、2014年のプロジェクト提案当初からコエディタとしてISO/IEC 24773シリーズの規格制定に取り組み、改訂内容は掛下准教授が提案した改訂事項がベースになっています。ISO/IEC 24773-4の策定においても掛下准教授の主導で各国の投票コメントの処理が行われ、ソフトウェア技術者認証に関する知識、スキル、コンピテンシー、その他の関連する概念の整理を通じて独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が策定・公開しているiコンピテンシディクショナリ(iCD)の参照も実現されました[1]。

 さらに掛下准教授は、制定の経緯や国内の関連する資格制度との関係などの情報を整理して論文発表[2]するなど、当該規格の理解の増進および普及展開に大きく貢献しました。

 このように、掛下准教授はプロジェクトを終始リードして内容の策定および投票コメント処理などを主導し、さらに普及展開に貢献しました。このような貢献が認められ、授与されたものです。

[1]ISO/IEC 24773-4: 2023 https://www.iso.org/standard/78180.html

[2]掛下哲郎ほか、「高度IT資格制度を対象とする国際規格ISO/IEC 24773」、デジタルプラクティス、10, pp.158-176 (2019).
   http://id.nii.ac.jp/1001/00193629/

 

 

【本件に関する問い合わせ先】
 佐賀大学理工学部総務
 電話 0952-28-8513

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