佐賀大学大学院農学研究科の学生が第22回糸状菌分子生物学コンファレンスにおいて企業特別ポスター賞を受賞

【受賞者】
佐賀大学大学院農学研究科
修士課程2年 古瀬 結萌 (こせ ゆめ)

【受賞した賞の名称】
企業特別賞 いいちこ特別賞

【受賞先】
糸状菌分子生物学研究会 第22回糸状菌分子生物学コンファレンス

【受賞した日】
2023年11月22日

【受賞した研究の題目】
紅麹菌 Monascus pilosus の生物活性を示す新規二次代謝産物の探索と同定

著者:古瀬結萌、川添嘉徳1、小林元太、後藤正利
   佐賀大学大学院・農学研究科、先進健康科学1

 【受賞につながった研究内容】
 糸状菌の1種であるモナスカス属紅麹菌は、発酵食品、食品色素や機能性サプリメントの製造に必須な微生物として産業利用されています。紅麹菌の二次代謝産物生産能力は、ゲノム情報から多様であることがわかっていますが、未だ未発見の機能性二次代謝産物が多く存在すると推定されています。
 紅麹は、通常は米に紅麹菌を生やして作成されますが、本研究ではあまり原料として用いられることのない大麦を用いた紅麦麹を作成し、利用しました。その紅麦麹から二次代謝産物を注意深く分離、精製しました。いくつかの分離画分において、ACE阻害活性、HeLa細胞増殖阻害活性、グルコース取り込み活性、lipase阻害活性の少なくとも4つの活性が認められ、紅麦麹が多様な機能性物質を実際に生産していることを明らかにしました。中でもHeLa細胞増殖阻害活性を示す1つの画分から二次代謝物質を精製して、NMRにより構造を決定しました。その結果、これまでに報告例のない新規な二次代謝物質を発見することに成功しました。

【その他PRしたい特記事項】
 本受賞研究内容は、古瀬さんが本庄キャンパスでの研究に加えて、唐津キャンパスの天然資源化学分野の川添嘉徳准教授の研究室にて何度も実験を行なった成果です。
糸状菌分子生物学研究会ホームページ企業特別賞
https://www.biosci.osakafu-u.ac.jp/fmbsj/bioindustryaward_j/

【教員活動DBのリンク先】
https://research.dl.saga-u.ac.jp/profile/ja.47f0740a91a80f29.html

【本件に関する問い合わせ先】
 佐賀大学農学部 生命機能科学コース
 後藤 正利
 E-mail: mgoto@cc.saga-u.ac.jp

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