医学系研究科博士課程3年生が日本計算機統計学会「学生研究発表賞」を受賞

 この度,佐賀大学大学院医学系研究科博士課程3年 新川 裕也 さんが日本計算機統計学会 第39回シンポジウムにおいて「学生研究発表賞」を受賞しましたのでお知らせします。

【受賞者】
 医学系研究科博士課程3年 新川 裕也(しんかわ ゆうや) 

【受賞した賞の名称】
 学生研究発表賞

【受賞先】
 日本計算機統計学会

【賞の概要】
 日本計算機統計学会では2006年度に,統計に関わる研究者・専門家を志す学生の育成・奨励を目的として「学生研究発表賞」(Student Presentation Award) を創設した。
 これは,大会・シンポジウムで優れた論文発表を行った学生会員を,審査により表彰するものである。

【受賞した日】
 2025年11月7日

【受賞した研究の題目】
 CGMデータを用いたクロスオーバー試験の階層ガウス混合モデリングによる治療効果推定

【発表の概要】
 血糖値の変化を詳細に分析し、食後高血糖を抑える効果を評価する新しい統計解析手法を開発しました。
 本研究では、ウェアラブルデバイス(持続血糖測定装置)によって得られた食後血糖値の変動を、従来よりも精密に解析するための新しい統計学的手法を開発しました。従来は血糖値の平均や一定期間の指標で評価することが一般的でしたが、それでは細かな変化や高血糖状態を十分に捉えることができません。

 今回の手法では、ガウス混合モデルを用いて血糖値データを複数の「状態」に分類し、特に食後高血糖に着目しました。さらに、クロスオーバー試験で得られたデータを解析するために混合効果モデルを導入し、個人差や時期による影響を考慮しながら、食事や介入が血糖値をどの程度低下させるかをより的確に評価できるようにしました。

 この新しい枠組みにより、従来よりもきめ細かく血糖管理の効果を測定できるため、糖尿病予防や治療の改善に貢献することが期待されます。

 共同研究者:医学部社会医学講座予防医学分野 教授 原 めぐみ

 

【本件に関する問い合わせ先】
  佐賀大学 医学部 生物統計学・生物情報学分野
   教授 川口 淳
   TEL 0952-34-2202  E-mail akawa@cc.saga-u.ac.jp

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