『教師へのとびら Pathways to Being a Teacher ―継続・育成型高大接続カリキュラムの開発と展開―』を出版しました

PRESS_RELEASE

『教師へのとびら Pathways to Being a Teacher ―継続・育成型高大接続カリキュラムの開発と展開―』を出版

 

 竜田徹・林裕子(ともに佐賀大学教育学部准教授)編著『教師へのとびら Pathways to Being a Teacher ―継続・育成型高大接続カリキュラムの開発と展開―』(佐賀大学教育学部発行)を出版(2018年2月28日)しました。

 

 

国内の大学で例のない、教育分野に特化した継続・育成型高大接続プロジェクトの研究成果

 

 佐賀大学では、高大接続の新しいかたちをめざして、教師や教育分野に興味を持つ佐賀県内の高校生を対象とした新しいカリキュラムを2014年度から開催しており、2018年度には 5年目を迎えます。「教師へのとびら」と題するこのカリキュラムでは、「高校3年間と大学4年間で『未来の教師』を育成する」をコンセプトに、高校生が年3回程度、計7回にわたって継続的にプログラムに参加し、大学の講義に参加したり、同じ目標を持つ仲間や大学生と議論したりすることを通して、教師をめざす意味や理想の教師像についての考えを深めていきます。

 本書は、始動後4年を経た「教師へのとびら」の内容と実績を国内外の教育関係者に広く発信するものです。教育分野に特化した専門性・継続性・地域性を兼ね備えた本取組は国内ではほかに例をみない先駆的なプロジェクトです。本書の内容は、戦後最大の教育改革ともいわれる高大接続改革や地域を拠点とした教員養成の充実化に寄与するプロジェクトとして、重要な研究成果になると期待されます。執筆者は、編著者2名のほか、教育学部や教職大学院、アドミッションセンター教員など計10名です。

 

 

高校生だけでなく大学生にも大きな教育効果

 

 高校生の進学目的・進学動機がより明確になり、希望進路のミスマッチ(自分の将来の夢や学びたいことと、大学で実際に学べることや実際の「教師」のイメージとのあいだの食い違い)が解消されるとともに、他の高校の生徒などとの仲間づくりができることや、学んだ内容を推薦入試などの入学試験準備に活用できること、大学入学後も教育学部の学修にスムーズに取り組めることなどの効果がありました。

 また、一方の大学生にとっても、教材づくりや模擬授業などで高校生との協働活動を経験することで、児童・生徒の立場に立った指導方法を考案したり自分自身の学修課題がいっそう明確になったりする効果がみられました。こうした高校生・大学生双方への互恵的な教育効果をもつことから、本プロジェクトは今後、他大学の教員養成系学部や他学部の高大接続事業にも波及することが期待されます。

 

 

◆作成した300部は主に佐賀県内の高校を中心とした学校現場に配布し、4月以降は書店での販売も計画しています。

 

 

         

 

 

 

 

【本件に関するお問い合わせ先】

   佐賀大学教育学部総務係

   TEL:0952-28-8213

戻る

TOP