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平成28年度国立大学法人佐賀大学入学式告辞

本日、入学式を迎えた新入生の皆さん、佐賀大学を代表して皆さんの入学を心から歓迎いたします。また、ご臨席いただきましたご家族の皆様は、大変なご苦労の上、本日を迎えられたことと存じます。これまで新入生を支えてこられた皆様に敬意を表するとともに、今日の門出を無事に迎えられましたことをお慶び申し上げます。併せて、平素より本学を篤くご支援いただいている佐賀大学同窓会をはじめ関係者の皆様にも、感謝を申し上げます。

さて、新入生の皆さんの今後の人生の糧となる大学生活が、いよいよ始まります。慣れない環境への不安を覚えながらも、新たなフィールドに飛び出す期待と意欲に満ちた皆さんの眼差しを、この場で肌で感じることができ、嬉しく、また頼もしく思います。現在、我が国は1千兆円もの負債を抱えており、さらに東日本大震災からの復興、少子高齢化、人口減少やグローバル社会への対応など課題が山積しています。世界的にも、北朝鮮の核問題、パリに続いてベルギーのブリュッセルで同時テロが発生するなど、皆さんの将来を取り巻く環境は、決して楽観できるものではありません。誰も想像しなかった苦難が起こりうる激動の時代となりました。しかし、大学生活は皆さんの視野を格段に広げ、潜在能力を引き出し、苦難を乗り越えるための叡智を養う機会を提供します。是非、佐賀大学が備える教育研究資源を余すことなく活用し、各自が想い描いた目標を達成すべく、研鑽を積んでほしいと思います。

皆さんが入学した平成28年度は、本学にとっても非常に重要な年と位置付けています。この4月、全ての国立大学は教育・研究・社会貢献の各分野における6年間の目標・計画を発表しました。本学も地域に根差し、佐賀の地域から必要とされる大学を目指して、多面的 ・ 総合的評価の実現を目的とした入試改革や、芸術と科学の融合による世界的な学術拠点の整備、さらには教育学部および芸術地域デザイン学部の設置などの新たな計画を立て、様々な取組を開始しました。これらの取組は、その多くが佐賀県や佐賀市、及び協定を結んでいる自治体や関係団体、有田焼創業400年を迎える有田町等からの長年の強い要請に応えるものであり、地域の発展に貢献し、地域に求められる大学を目指す本学の意思と覚悟を体現するものです。本学は行政、産業界、地域住民の方々の御支援と協力を受け、『佐賀のための佐賀大学』を実現したいと考えています。

この重要な年に入学された皆さんに対して、本学は地域に密着した教育を行っていきます。高学年になれば、教職員や地域の方々と協力して、地域の発展に資する社会貢献活動にも参加してもらうことになるでしょう。地域に根差した大学を目指す佐賀大学ならではの機会を活かし、自らを高める契機とすることを期待します。

本学が立地する佐賀県は「葉隠」発祥の武士道に立脚した歴史ある地であり、幕末 ・ 明治維新期の七賢人に代表されるように、教育、工学、医学、法学、外交など、様々な分野に優秀な人材を多数輩出する人材養成の先進地でした。長崎警護を通して蘭学と西洋文明をいち早く取り入れた佐賀藩は鉄製大砲と蒸気機関を製造し、本邦における産業革命の原動力となりました。英語の伝習にも努め、フルベッキを教師に迎えてやがて致遠館と改称される藩立英学校を開校します。そこでは維新十傑の一人であり、岩倉使節団で著名な岩倉具視が、自分の息子具定と 具経を佐賀に留学させるほど、佐賀藩は先進的で高度な教育を行ったとされています。また、「陶祖」李参平が有田にて日本初の磁器を焼成してから400年を数える歴史ある地であり、有田焼や伊万里焼、唐津焼、佐賀錦、鍋島緞通 など伝統工芸産業が盛んな文化・芸術に造詣の深い土地柄でもあります。

本学は先達の偉業に敬意を表し、改めて佐賀を人材養成の拠点にしたいと考え、「佐賀の歴史に誇りを持ち、文化度が高く、芸術的素養のある、かつ社会の変容に対応できる多様性に富む人材の育成」を目標に掲げました。1949年の旧佐賀大学開学以来、地域に密着した教育・研究活動を行ってきましたが、近年は特に有明海をフィールドとする低平地研究、佐賀学をはじめとする文化・歴史研究、最先端のテクノロジーを駆使したシンクロトロン光の応用研究、さらに世界的な海洋エネルギー研究拠点として、持続可能なエネルギー確保に向けた研究等を推進しています。また、附属学校園を活用した現場のリーダーとなりうる教員の養成、地域・国際経済研究を通した経済人材の養成、附属病院での実習を含めた高い国試合格率を誇る実践的医療人の養成、産業界の需要に応える理工系人材の養成、創造性豊かな自立した農業人の養成など、各学部が特色ある人材養成を行っています。

さらに今年度新たに開設する芸術地域デザイン学部では、「芸術で地域を拓き、芸術で世界を拓く」をテーマとし、芸術的アプローチにより地域創生に貢献する人材の養成を目指します。そして、美術館と芸術学部を有する全国でも唯一の国立総合大学として、大きな注目を集めています。皆さんには、是非この環境を皆さん自身が肌で感じ取り、六学部を有する総合大学の利点を最大限に活かして、専門性の異なる友人をつくって互いに交流し、多様性を涵養しながら自由な発想で勉学に励むことを期待しています。そして、佐賀大学で学ぶことに是非誇りを持ってほしいと思います。

本学は皆さんを学生生活のあらゆる面でサポートしていきます。何か困った事があれば本庄キャンパスの学生センター、鍋島キャンパスの学生課まで気軽に相談してください。最後に、佐賀大学の一員となる皆さんのこれからの活躍を祈念し、皆さんの先輩でもあり、本学の学生時代に起業し、今では一部上場となった 株式会社オプティムの菅谷俊二社長のお言葉を贈り、入学式の告辞とさせていただきます。

『視野を少し広げてみるだけで、5年後、10年後に見える風景や立ち位置には大きな違いが出ます。特に若い段階から視野を広げておけば、後年における違いはますます大きくなるでしょう。これは若さの特権です。人生はチャンスに満ち溢れています。何事にも楽しみながら挑戦してみて下さい。』

皆さんが有意義な学生時代を送り、社会へと雄飛することを心から願っています。本日は、誠におめでとうございます。

平成28年4月5日
国立大学法人佐賀大学長  宮﨑 耕治

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