「オール佐賀で挑む!メタボ関連がん撲滅プロジェクト」 前立腺がん検診普及を目指し、TVCMの放送を開始
国立大学法人佐賀大学(本部:佐賀市本庄町、学長:兒玉浩明)が主体となり推進する「オール佐賀で挑む!メタボ関連がん撲滅プロジェクト」では、早期発見が撲滅のカギとなる前立腺がんの検診普及を目的に、4月19日(土)~5月18日(日)の1か月間、主な対象となる50歳以上の男性の視聴率が高い時間帯を狙い、サガテレビ(STV)で15秒間のスポットCMを放送しますので、お知らせします。
「メタボ」は、がん発症リスクを高め、転移や広がりを促進することがわかっています。佐賀県は、メタボと判定される方が全国で最も多い部類にあり※1、その影響は、「肝がん」による粗死亡率※2(全国平均の1.3倍)、「前立腺がん」と「膵がん」の年齢調整死亡率※3(全国ワースト1位)に表れています。これらを佐賀県の3大メタボ関連がんと名付け、その撲滅に向けて2022年度に開始したのが「メタボ関連がん撲滅プロジェクト」です。
このうち「前立腺がん」は、自覚症状がないため、かなり進行して他へ転移して初めて発見される場合が多く、それが死亡率の高さにつながっています。反対に早期発見されれば、5年相対生存率は100%※4と、前立腺がん検診が普及すれば、撲滅に大きく近づくことができるがんなのです。
前立腺がん検診(PSA検査※5)は、採血により簡単に行える検査です。早期発見されれば、ロボット手術や重粒子線など体に負担が少ない治療が可能で、佐賀にはその診療体制が整っています。早期治療後の予後もほかのがんに比べて非常に良いのも特徴です。TVCMを通じ、一人でも多くの方が検診を受診され、がん撲滅につながることを願っています。
※1 令和2年度・3年度佐賀県メタボ関連状況(国保データベース(KDB);特定健診受験者の都道府県別集計より)糖尿病の疑い:全国ワースト1位、腹囲:同2位、メタボ予備軍:同3位
※2 1年間に10万人あたり何人死亡したかの割合。数字は2022年。
※3 人口構成が基準人口と同じだったら実現されたであろう死亡率。前立腺がんは2020年、膵がんは2021年。
※4 がんと診断された場合に治療でどのくらい生命を救えるかを示す指標の一つ。国立がん研究センター がん統計地域がん登録生存率データ(最新データ(進行度別)シート) 1993年~2011年診断例。
※5 PSA(前立腺特異抗原)検査。血液中のPSA数値を調べ、数値が高い場合は精密検査へと進む。
【前立腺がん啓発広報15秒CM「受けよう!前立腺がん検査夫婦の会話篇」】絵コンテ
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佐賀大学医学部附属病院泌尿器科学講座
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