チェンマイ世界遺産選定に向けた国際共同研究フォーラム “NOW & NEXT for Chiang Mai World Heritage”を開催

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 令和4 (2022)年2月22日(火),佐賀大学理工学部都市工学部門主催で,チェンマイ大学社会科学研究所と連携して,チェンマイ世界遺産選定に向けた国際共同研究フォーラム“NOW & NEXT for Chiang Mai World Heritage”をオンラインで開催します。本フォーラムは,科研費国際共同研究加速化基金(B)で採択された国際共同研究の一環で,コロナ禍での渡航が困難な状況を踏まえて,佐賀大学国際交流推進センター・国際交流支援事業の支援を受けて実施します。

 

〇国際共同研究フォーラム“NOW & NEXT for Chiang Mai World Heritage”

日  時:令和4年2月22日(火) 11:30〜18:00(日本時間)

場  所:Zoom

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主  催:佐賀大学理工学部都市工学部門

     佐賀大学SDGsプロジェクト研究所ICTまちづくりデザインプロジェクト

     理工学部研究会コミュニティデザイン研究会

問合せ先:佐賀大学理工学部 教授 三島 伸雄(0952-28-8703)

 

 タイ国チェンマイ市では,2015年,その歴史地区がUNESCO世界遺産暫定リストに掲載されました。タイでは,遺跡ではない,初めての生きた歴史的遺産「ラーンナー王朝以降の独自の形式の仏教や文化」として,2025年の世界遺産正式登録に向けた取り組みを行っています。生きた歴史的遺産,すなわち,歴史的町並み等の保存と活用については,我が国は多くの経験を持っています。1960年代から始まる町並み保存の取り組みは,1975年の文化財保護法改正による重要伝統的建造物群保存地区の導入,日本初の世界遺産「法隆寺地域の仏教建造物」等の登録を契機に採択された「奈良文書」などに展開され,我が国だけでなく,世界における遺産の性格や文化的文脈などを踏まえた文化の「多様性」の保存と活用に大きな役割を果たしてきました。そのような経験は,日本と同様に木造建築が集積している生きた歴史的町並みとして世界遺産を目指すタイ・チェンマイに多くの知見を与えてくれるものと期待されています。

 本フォーラムは,その選定に向けたタイ専門家コアチームのメンバーと,チェンマイ歴史地区の世界遺産選定に向けた現状と将来について議論を行うものです。我が国からは,奈良県・今井町などの歴史的景観の保存に尽力されてきた渡邊 定夫・東京大学名誉教授をアドバイザー,そしてユネスコ世界遺産の選定メンバーやICOMOS調査委員を務められてきた西村 幸夫・國學院大学教授(東京大学名誉教授)ならびにヨングタニット・ピモンサターン准教授(タイ国ラタナコーン及び歴史的都市保全委員)を基調講演者として迎え,タイと日本の若手研究者によるチェンマイ歴史遺産に関わる研究発表を行います。その上で,チェンマイ歴史地区の世界遺産選定に向けて,今どのような課題を抱えており,将来どのようにしていくべきかについての意見交換を予定しています。フォーラムは英語で開催されますが,是非,多くの方々に関心を持っていただき,ご視聴いただければ幸いです。

 

  • 佐賀大学では,科学研究費・国際共同研究加速化基金(B)(研究代表者:理工学部・教授・三島伸雄,2020〜2024年)で,チェンマイ大学社会科学研究所との国際共同研究として「世界遺産候補チェンマイ歴史地区における人的災害要因に対する危機管理分析基盤の構築」に取り組んでいます。また,本フォーラム主催メンバーで発表者の一人であるNattasit Srinurak氏は,チェンマイの防災に関する研究で2017年9月に佐賀大学で博士号を取得し,チェンマイ世界遺産コアチームのメンバーとなり,現在,JSPS外国人特別研究員・佐賀大学外国人客員研究員として同研究を推進しています。これらの経緯を踏まえ,コロナ禍で共同研究推進が滞る状況を打開すべく,本フォーラムを開催することにいたしました。

 

  • 本フォーラムは,佐賀大学国際交流推進センター・国際交流支援事業,ならびにJSPS科研費 JP20KK0101, JP20F40066の助成を受けて実施します。

 

チェンマイ世界遺産選定に向けた国際共同フォーラムのポスター

フォーラムの内容

(クリックで拡大)

 

 

【本件に関する問い合わせ先】

佐賀大学理工学部 教授 三島 伸雄

Tel: 0952-28-8703

 

 

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