京都俳諧師・野々口立圃の『十帖源氏』著者自筆書入本を、本学附属図書館小城鍋島文庫にて発見しました

PRESS_RELEASE

 

 『十帖源氏』は源氏物語54帖を10帖に縮小させたダイジェスト版であり、江戸前期に活躍した京都の俳諧師・野々口立圃(1595~1669)の手になるものです。版本に刷られて広く流布し、江戸時代を通して愛読されました。

 小城鍋島文庫研究会(代表 佐賀大学・中尾友香梨)は、『十帖源氏』著者自筆書入本が小城鍋島文庫に蔵されているのを発見し、このたび翻刻・出版しました。 『佐賀大学附属図書館小城鍋島文庫蔵 十帖源氏 立圃自筆書入本 翻刻と解説』(白石良夫・中尾友香梨編、小城鍋島文庫研究会校訂、笠間書院、2018年)。

 著者から小城藩二代藩主・鍋島直能(1622~89)に親しく贈られたものと見られます。

 重要なのは、この著者自筆書入本の発見によって、『十帖源氏』の成立時期、編纂意図、享受層など、これまでの定説がことごとく再検討を要するようになり、学界に大きな波紋を起こしていることです。

 

 

【本件に関するお問い合わせ先】

  佐賀大学地域学歴史文化研究センター

  TEL:0952-28-8378

戻る

TOP