工学系研究科循環物質化学専攻大学院生が インドネシア・Muhammadiyah大学主催の国際会議で 優秀論文賞を受賞
【概要】
2020年9月25日(金)〜26日(土)、循環物質化学専攻博士前期課程2年生のShaimah Rinda SariさんがUniversitas Muhammadiyah Palembang 主催の国際会議The 10th International Conference of Muhammadiyah and Aisyiyah Higher Education Associationで優秀論文賞を受賞しました。
【本文】
2020年9月25日(金)~26日(土)に、Universitas Muhammadiyah Palembang 主催の国際会議The 10th International Conference of Muhammadiyah and Aisyiyah Higher Education Association がZoom Webinarで開催されました。主催のMuhammadiyah大学Palembang校からはもとより、本学のMetro校、Jakarta校、Makassar校、Jambi校、Tangerang校、Kupang校及びYogyakarta校から、さらにその他のインドネシア大学やスラバヤ工科大学、カジャマダ大学、スリビジャヤ大学などのインドネシアの有力大学からも多くの教員や学生の参加があり、参加登録者は約300名の盛大な国際会議になりました。また、インドネシアに加えて、米国やトルコ、インド、マレーシア、日本からの国際色豊かな研究者による基調講演が行われました。
本国際会議は、工学・社会学・教育・ビジネスの幅広い分野をカバーしていましたので、基調講演以外はそれぞれの分野に別れての会議になりました。
Shaimah Rinda Sariさんは工学分野で口頭発表し、結晶状態とそのサイズが整ったコバルトナノ粒子が固定化された多層カーボンナノチューブの新規合成法ならびにこれを修飾したグラッシーカーボン電極を用いると、極めて濃度が薄い10−10 mol/L 〜レベルのリン酸イオンを検出できることを報告しました。リン酸イオンは環境保全と関わっており、濃度が高いと川や湖が藻類で覆われて緑色になります。その濃度を測ることは水環境のモニタリングに重要です。従来は高額な装置を用いて複雑な処理を経てから測定がなされていましたが、本研究成果は、この測定を簡易かつ低コストで実施できるリン酸イオンセンサの開発に繋がると考えられます。以上のように、インパクトある優れた研究成果ならびに理路整然とした英語のFull paperが高く評価されて、優秀論文賞 に選ばれました。
工学分野では32名の発表があり、そのうちの2名が優秀論文賞に選ばれました。なお、本研究成果は熊本大学工学部との共同研究成果です。
〇 優秀論文賞
大学院工学系研究科 循環物質化学専攻 博士前期課程2年 Shaimah Rinda Sari
(指導教員:冨永 昌人 教授)
題目: Preparation of Co-nanoparticles Modified MWCNT Electrode and its Application for Phosphate Ion Sensor
(リン酸イオンセンサのためのコバルトナノ粒子修飾カーボンナノチューブ電極の開発)
発表者: Shaimah Rinda Sari, Masayuki Tsushida, Masato Tominaga
授与された賞状
口頭発表のスライド
【本件に関する問い合わせ先】
佐賀大学理工学部総務
電話 0952-28-8513