カメラ映像のみで経路を自律走行するロボット車両を開発 カメラの映像から特定の物体位置を認識し,自律走行する無人車両

 

【研究者】

  佐賀大学理工学部理工学科機械工学部門  教授 佐藤和也

  *株式会社アトラックラボ(代表取締役:伊豆智幸、以下アトラックラボ)、GINZAFARM株式会社(代表取締役:飯村一樹、以

下GINZAFARM)との共同研究

 

【研究成果の概要】

 国立大学法人佐賀大学(研究者:教授 佐藤和也)とアトラックラボ、GINZAFARMは共同でカメラ映像のみで経路を自律走行するロボット車両を開発しました。

 本方法は、特定の物体(実験ではパイロン)を並べて経路を生成するだけで、本自律走行ロボット車両に搭載したカメラ映像からパイロンを認識し、カメラからパイロンまでの距離と方角を算出して、パイロンの中心をロボット車両が自律走行することが可能となりました。さらに経路の一部に違う種類のマーカーを設置することで、ロボット車両が左右に旋回することも可能となりました。

 カメラ映像をもとにパイロンの大きさを検知し、距離算出に基づく自律走行と経路走行を行う制御アルゴリズムを佐藤教授と大学院生が開発し、アトラックラボとGINZAFARMは、ロボット車両の開発や制御用ハードウェア設計などを担当しました。

 従来、長い廊下や牛舎、鶏舎、ビニールハウスなど比較的長い距離をロボット車両が直進走行することを実現する場合は、床面にラインテープや磁気テープなどを貼付するか、特殊な距離計(LiDAR、ステレオカメラ、赤外線センサなど)を搭載する必要がありました。現状ではパイロンをマーカーとしていますが、壁や支柱などに大きさを揃えた目印を貼付すればよく、安価な単眼カメラなどのみで実現できるため、コスト面でも大きなアドバンテージがあります。現在はAI(深層学習)などを用いて廊下の特徴を検出することで、マーカーの設置や目印の貼付が必要ない方法を開発中です。

画像:経路走行の様子                                        画像:ロボット搭載カメラの映像

画像:右旋回の様子

 

実験動画へのリンク:https://youtu.be/AHTZWcZ9iLc

 

【今後の展開】

 本自律走行ロボット車両システムは、これから発展が期待されている植物工場での巡回監視、ウィルス除去などを行う屋内巡回、工場内でのシンプルな物品搬送などに適用可能なものとなっています。

 

【教員活動DBのリンク先】

 佐藤和也

 http://research.dl.saga-u.ac.jp/profile/ja.2cc9cf6749e4d4f8.html

 

 

【本件に関する問い合わせ先】

 佐賀大学理工学部 教授 佐藤和也

  Tel:0952-28-8626

  E-mail: sato@me.saga-u.ac.jp

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