令和5年3月1日 社会医療法人 祐愛会織田病院内に第3の地域総合診療センターを開設

【概要・背景】
 佐賀県では高齢者人口の増加や、将来的な離島・僻地医療のニーズに対応するため、総合診療医の育成が第7次佐賀県保健医療計画の課題に挙げられています。本院は昭和61年に国立大学初の総合診療部を設置し、総合診療医の養成に注力してきましたが、前述の地域医療への要請に応えるべく、令和5年3月1日付で社会医療法人 祐愛会織田病院内に第3の地域総合診療センターを開設することといたしました。
 本院ではこれまで、平成24年佐賀市立富士大和温泉病院、平成28年独立行政法人国立病院機構 嬉野医療センターという背景の異なる2つの病院に、大学病院附属機関として地域総合診療センターを設置しました。そこに指導医クラスと専攻医クラスの総合診療医を派遣して、地域医療実践の中で総合診療医教育を行い、さらに大学の指導医が定期的にセンターでVisit teachingを実施しています。

 

【期待される成果・効果】
 今回、織田病院が選定された理由として、既設の2つのセンターは、それぞれ3次急性期病院と慢性期病床を有する2次急性期病院であり、それらとは異なる地域の救急医療を担う2次急性期病院であることが挙げられます。異なる特徴を有する病院に地域総合診療センターを設置することで、本院と織田病院の間の連携だけではなく、センター間での連携も大きく期待できます。
 また、総合診療医の養成には、単純に養成コースを医学部に設置するのではなく、養成機関を院外に恒常的に設置する形態がより効果的であり、かつ近隣への波及効果も含めて高い成果が得られることが確認できています。総合診療医による医療の最適化の効果は、設置医療機関のみでなく当該医療圏の専門医の負担軽減、つまり医師の働き方改革にも繋がるものです。また当該センターへの派遣医師は専門医研修(後期研修)を兼ねるため、意欲的に修練を積むことが期待されます。さらにリサーチスキルを有する大学教員が関わることで、臨床研究を主眼とするリサーチマインドの涵養も可能です。

 

【本件に関する問い合わせ先】
 佐賀大学医学部附属病院 総合診療部
 佐賀大学医学部 地域医療支援学講座
 E-Mail:sr2905@cc.saga-u.ac.jp

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