経済学・経営学セミナー 2023/12/25 開催報告

【内容】
 2023年12月25日、ビジネス経済学の教鞭をとるサンパタ・アマラトゥンガ教授(スリジャヤワルダナプラ大学/スリランカ)を佐賀大学経済学部に講師としてお招きして、スリランカの債務再編における日本の主導的役割についてご講演いただきました。サンパタ教授は佐賀大学で修士号(農村経済学)を取得しており、当時の指導教官の白武義治名誉教授(佐賀大学農学部)がセミナーに参加しました。また、ラタナーヤカ・ピヤダーサ名誉教授(佐賀大学経済学部)やサーリヤ・ディシルバ教授(佐賀大学経済学部)等、スリランカ出身の研究者と学生の参加が目立ちました。
 講演でサンパタ教授が強調したのは、スリランカの財政赤字の原因が国の経済構造にあること、そして、外資系企業がスリランカの労働者を搾取していることで、講演に続く質疑応答では、こうした状況の改善につながる教育について、積極的な議論がなされました。

【講師】
Prof. Sampath Amaratunge (University of Sri Jayewardenepura)

【講師プロフィール】
スリランカ出身。コロンボ大学大学院(スリランカ)経済学研究科修了後、文部省の奨学金を得て日本に留学し、修士号(農村経済学,佐賀大学)、及び、博士号(農村経済学,鹿児島大学)を取得。現在、スリジャヤワルダナプラ大学(スリランカ)経営研究・商学部教授、及び、スリランカ教育省大学助成委員会会長。
2021年春の外国人叙勲において旭日中綬章を受章。

【テーマ】
“The Role of Japan in Debt Restructuring of Sri Lanka”
「スリランカの債務再編における日本の役割」

【要旨】
2022年5月にスリランカは債務不履行に陥った。しかし、最大の債権国である中国はスリランカの債務再編に消極的であった。一方、第2位の債権国である日本は、スリランカ政府の要請に応じて、日本、インド、フランスを共同議長とする主要債権国会議を発足させ、スリランカの債務再編を主導した。その結果、スリランカは国際通貨基金から融資の合意を得ることができ、経済を安定させる重要な第一歩を踏み出した。

 

 
サンパタ・アマラトゥンガ教授                     講演の様子     

 
   質疑応答の様子                    サンパタ教授とセミナーの参加者

 

▼画像をクリックいただくとPDFでご覧いただけます

 

【本件に関するお問い合わせ先】
 佐賀大学経済学部 教授 サーリヤ・ディシルバ
 T E L:0952-28-8426(サーリヤ研究室)

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