佐賀のご当地メニューシシリアンライスで肥満・脂肪肝改善を目指す取り組み in Palau

【概要】
佐賀県では、肥満や糖尿病など生活習慣病が原因による肝臓がんの増加を受け、佐賀大学医学部附属病院肝疾患センターが中心となり、行政や医療機関と連携した啓発活動を展開してきました。2022 年より、世界肝炎デー(WHO が制定。毎年 7 月 28 日)の時期にあわせて佐賀市内の飲食店と連携し、肝臓病に配慮したランチメニューの提供を開始しました。このメニューは、佐賀のご当地グルメである「シシリアンライス」を取り入れ、低カロリーながらも満足感のある美味しいランチとして、レストラン料理長と肝疾患センターが共同で作成したものです。一方、パラオは肥満率が世界でも 2 番目に高く(85.1%)、健康的な食習慣の普及が急務とされています。昨年、我々が実施した現地調査では、パラオ人女性の平均 BMI は 30前後、体脂肪率は約 4 割に達しており、食事内容やバランスの偏りが原因で、肥満や脂肪肝など生活習慣病が深刻化していることが確認されました。こうした背景から、佐賀で行ってきた取り組みをパラオでも展開し、パラオの飲食店と連携して、シシリアンライスを使ったパラオ版の健康的なランチメニューを提供しました。(今年度が日本とパラオの外交関係樹立 30 周年ということで、外務省交流事業として実施しました。)

〇 活動の目的
本活動の目的は、肥満率が非常に高いパラオにおいて、健康的な食事とは何か、バランスの取れた食事とはどういうものかを理解してもらうための啓発活動を行うことです。パラオの食文化に適応させた健康的なメニューを提供することで、食習慣の改善を促進し、生活習慣病のリスク軽減に寄与することを目指しました。

〇 期待される成果
パラオの飲食店との協力を通じて、持続可能な健康食モデルが構築され、地域社会に根付く活動へと発展することが期待されます。また、この取り組みがパラオにおける肥満改善に役立つ可能性があり、佐賀の食文化や健康的な食事の魅力がパラオでも広く知られることで、両地域間の文化交流や相互理解の深化にも貢献できると考えられます。

【本件に関する問い合わせ先】
佐賀大学医学部附属病院肝疾患センター 0952―34-3010

 

  
          本事業で使用した、日本とパラオの外交関係樹立30周年ロゴマーク  


        シシリアンライス タペストリー(クリックすると拡大します。)       

 
      レストランスタッフ                レストラン前の様子


         パラオ版シシリアンライス(左イートイン、右テイクアウト)


                    店内の様子

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