平成24年度佐賀大学9月期学位授与式式辞
ただいま、博士、修士及び学士の学位を授与された皆さん、佐賀大学を代表してお祝いを申し上げます。特に母国を離れ、大学院で学ばれた皆さんは、言葉や習慣の異なった困難な環境の中で研鑽され、見事学位を取得されたことに敬意を表します。また、直接研究を指導された教員の皆様をはじめご支援いただきました理事、各学部長・研究科長、また本日ご臨席の全ての教職員の皆様、関係者の皆様に心よりの感謝と御礼を申し上げます。
さて、昨年3月11日に起こりました東日本大震災では地震と津波による壊滅的な被害、約2万人の犠牲者・行方不明者、数万人を超える避難民、さらには原子力発電所の危機的状況がおこり、いまだ深刻な事態が続いています。このような中で、留学生の皆さんの中には母国への帰国を考えた方も居られたかもしれません。しかしながら、こうした様々な困難な中にあっても、我々はその知恵と努力により、必ず克服していくものと確信しております。
佐賀大学で学び、本日それぞれの学位を授与された皆さんは、これからも佐賀大学で切磋琢磨したことを礎として、生涯にわたって学ぶ姿勢を忘れずに精進することをお願いします。また、専門知識だけでなく、高い教養と見識を涵養し、社会の一員として、あるいはリーダーとして絶えず人間力を磨いていくことを期待します。
昨年度、ベトナムのハノイから始めた、海外でのホームカミングデーは、第2回目が今月上海近郊の杭州で行われ、23名の佐賀大学留学経験者に集まっていただきました。将来、留学生の皆さんの国で佐賀大学のホームカミングデーが開催されるときには、ぜひ参加して頂くようお願い申し上げます。
最後に、佐賀大学で学んだことを誇りと糧として、皆さんがこれまで培ってきた知識や技能を生かして、世界と地域社会のために貢献していただくことを重ねてお願いして、学位授与の式辞とさせていただきます。本日は本当におめでとうございました。
平成24年9月21日 国立大学法人佐賀大学長 佛淵 孝夫