科学技術振興機構(JST)の地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)における平成30年度新規採択研究課題に海洋エネルギー研究センターの提案課題が採択されました

【 概 要 】

 国立研究開発法人 科学技術振興機構は、国際科学技術共同研究推進事業 地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS:Science and Technology Research Partnership for Sustainable Development、サトレップス)における平成30年度新規採択研究課題の一つとして、海洋エネルギー研究センターの申請課題を条件付きで採択しました。
 SATREPSは、科学技術と外交を連携し、相互に発展させる「科学技術外交」の強化の一環として、文部科学省、外務省の支援のもと、JSTと国際協力機構(JICA)が連携して実施するプログラムです。開発途上国のニーズを基に、地球規模課題を対象とし、社会実装の構想を持つ国際共同研究を政府開発援助(ODA)と連携して推進することによって、地球規模課題の解決および科学技術水準の向上につながる新たな知見や技術を獲得することやこれらを通じたイノベーションの創出を目的とされています。

 

【 申請課題 】

 海洋エネルギー研究センターの申請課題は、「低炭素社会の実現に向けた先進的エネルギーシステムに関する研究」(クリーンエネルギー、気候変動の緩和などSDGsに貢献する研究)」として、研究課題名が「マレーシアにおける革新的な海洋温度差発電(OTEC:Ocean Thermal Energy Conversion)の開発による低炭素社会のための持続可能なエネルギーシステムの構築」です。研究課題の概要は、下記の通りです。

 

【 研究課題の概要 】

 本研究は、海洋の表層と深層の温度差エネルギーが豊富なマレーシアを対象に、OTECによって電力を供給する、低炭素で持続可能なインフラシステムを基本とした「マレーシアモデル」の構築を目的とします。具体的には、マレーシアはじめ東南アジアに適した新しい「ハイブリッド方式」のOTECを提案し、蒸発器内に海水を通水せず水蒸気で熱輸送することにより、主要機器のチタン製熱交換器の材質を低廉化し、水蒸気の凝縮潜熱と作動流体の蒸発潜熱を熱交換させ、熱通過係数を向上させると共に、海生生物汚れによる性能低下防止技術を確立します。
 また、OTECで利用した海洋深層水の複合利用として、マレーシアの地域に合った海洋深層水関連事業を中心とした産業構造の「マレーシアモデル」の構築を目指します。
 さらに、マレーシア工科大学内のOTECセンターと共同研究を行うことで、OJTによるOTEC関連の若手技術者の育成を行います。
 詳細は、JSTより平成30年5月17日付けで公開されていますので、JSTの公式WEB(www.jst.go.jp)をご覧下さい。

 

 

 

 

【本件に関する問合せ先】

   佐賀大学海洋エネルギー研究センター 本部
    TEL:0952-28-8624
    FAX:0952-28-8595
    E-mail:research@ioes.saga-u.ac.jp

   佐賀大学海洋エネルギー研究センター 副センター長 池上康之
    TEL:0952-20-4744
    FAX:0952-20-4745

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