「泥の電池」を使ってクリーク泥のみで小型センサデバイスを1年以上の連続駆動
【研究者】
代表者:佐賀大学理工学部化学部門 教授 冨永昌人
ニシム電子工業株式会社(代表取締役社長:山科秀之)との共同研究
分担者や協力者:Chanifah Hidaya(大学院理工学研究科2年)
【研究成果の概要】
クリークの泥のみで、「泥の電池」が1年以上にわたって送信機付きのセンサデバイスを連続駆動しました。
佐賀大学近辺のクリークから採取した泥を入れた容器(植木鉢程度)に設置した「泥の電池」(長さ20 cm、直径3 cmの棒状型)により、送信機付きのセンサデバイスを1年以上の長期間に亘って連続駆動することに成功しました。センサデバイスには温度・湿度センサが備えられています。「泥の電池」は泥に含まれる有機物を栄養素として発電しますが、途中での栄養素等の追加は全く行っていません。本実験は28℃恒温室で行いましたが、冬季の屋外でも駆動することが確認できています。
【研究成果の公表媒体(論文や学会など)】
電池の構造等については特許出願中。研究成果は論文としての執筆中。
【今後の展開】
※実用化の見通しや応用研究での課題など
・水田・ため池・クリーク等における各種センサ測定の小型電源として、グリーンインフラの小型電源としての付加価値の提供など
への応用が期待できます。
・現状では水が必用なので、水分が少ない土壌でも使えるような「泥の電池」が開発できると応用範囲がもっと広がると思われま
す。
【その他PRしたい特記事項】
本「泥の電池」は棒状形状で設置が容易です。泥中に差し込むだけです。
【教員活動DBのリンク先】
冨永研究室HP:https://bioelectrochem.chem.saga-u.ac.jp
【本件に関する問い合わせ先】
佐賀大学理工学部 教授 冨永昌人
Tel:0952-28-8561
E-mail:masato@cc.saga-u.ac.jp