理工学部化学部門の冨永 昌人 教授がインドネシア・スリビジャヤ大学ならびにカリマンタン工科大学から教員・学生を受け入れてJST「さくらサイエンスプラン」科学技術体験コース活動を実施

【概要】
 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の日本・アジア青少年サイエンス交流事業「さくらサイエンスプラン」の科学技術体験コースの採択を受け、理工学部化学部門の冨永 昌人教授がインドネシアのスリビジャヤ大学から1名の教員と2名の学部生、カリマンタン工科大学から1名の教員と1名の学部生を迎え、7日間の共同活動を行いました。

【本文】
 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)「さくらサイエンスプラン」の国際交流事業として、2023年11月5日から11月11日の7日間、インドネシアのスリビジャヤ大学・工学部の教員Leily Nurul Komariah先生、学部生のSabina Adralviさん、Rizky Hidayat Aspanさん、カリマンタン工科大学・環境地球科学部の教員Fikan Mubarok Rohimsyah先生、学部生のIrsyad Al Habibさんの5名が、理工学部化学部門電気化学研究室(冨永 昌人 教授)において、「セルロースナノファイバーを基板にした環境低負荷型電極の作製と環境センサへの応用」の科学技術体験コース活動を行いました。また、日本文化の体験や佐賀市のバイオマス産業への取組についても学びました。

 

【科学技術体験コース活動】 
 我が国のセルロースナノファイバーに関する研究開発技術は、世界をリードしています。参加者は、このセルロースナノファイバーを用いた低環境負荷型電極の開発と、それを使用した環境センサの作製および実際の測定を体験しました。具体的には、アモキシシリンセンサの作製に取り組みました。アモキシシリンは広く使用される抗生物質であり、東南アジアでは薬局で入手可能です。この地域では、抗生物質による水質汚染が問題になっており、本プログラムは、母国の環境問題への理解を深める良い体験になったと思われます。

 プログラム最終日には、招聘者全員が母国大学での研究や本プログラムでの成果について、各20〜30分間の英語でのプレゼンテーションを行いました。冨永研究室の日本人学部生・大学院生も、各自の研究内容を英語で5〜10分間で紹介しました。

 

 

【体験プログラム】

 

 11月9日(木)には佐賀市エコプラザを訪問しました。ここで、リサイクルのための正しいゴミの分別の重要性を再認識し、特に、可燃ゴミからの熱回収と発電に大変興味をもったようでした。また、可燃ゴミから発生する二酸化炭素を微細藻類の培養に活用する取り組みにも大変興味をもったようでした。さらに、佐賀城本丸歴史館の訪問を通じて、明治初期の日本の科学技術の最先端にあった鍋島藩の取組(蒸気汽船や高炉)について学び、建築物を含めて日本文化への理解を深めました。

【主にお世話をした研究室学生の感想】
このプログラムを支援した研究室の学生にとっても、有意義な研修活動となりました。下記は、支援を行った学生代表2名の感想です。

Prapti Ira Kumalasari(D1)さん:I am delighted to have the opportunity to participate in the Sakura Science Program. In this program、 I met new friends from the Institut Teknologi Kalimantan and Sriwijaya University. We shared the knowledge about an electrochemial sensor. This program is very useful for mutual discussions about science and culture. Even though I am from Indonesia、 in this program、 I learned about Sumatran and Bugis culture by the invited students.  

坂口 温音(M1)さん:インドネシアの学生や先生との研究活動や佐賀城本丸歴史館の視察などを通して、佐賀大学での取り組みや日本の雰囲気・歴史・文化を体感してもらえていることを実感できました。日本人にとっては当たり前でなんとも思っていなかったことでも、初めて日本を見た人にとっては驚きのあることのような、今まで気づくことが無かった視点を得ることができるのは、国際交流することでしか得られない刺激だと思いました。

 

【本件に関する問い合わせ先】
 佐賀大学理工学部総務
 電話 0952-28-8513

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