令和8年度国立大学法人佐賀大学(9月期)学位記授与式式辞
本日、学士、修士及び博士の学位を授与された皆さんに、佐賀大学を代表して心からお祝いを申し上げます。特に留学生の皆さんは、母国を離れ、言葉や文化、生活習慣の異なる環境の中で真摯に勉学に励み、学位を取得されたことに深く敬意を表します。
そして、本日この日を迎えるに当たり、卒業生、修了生の皆さんを支えてこられたご家族の皆様、同窓会をはじめ、ご支援いただいた関係者の皆様に対し、佐賀大学の教職員を代表して、心からお祝いとお礼を申し上げます。
さて、皆さんが学びを深めたこの数年間、世界は大きな変化の中にありました。科学技術の急速な発展やグローバル化の深化により、世界はこれまで以上に相互に影響し合う時代となっています。一方で、地球規模の課題は複雑化し、一国や一地域だけでは解決できない問題も増えています。
このような時代だからこそ、異なる文化や価値観の中で学び、多様な人々と交流してきた皆さんの経験は、大きな価値を持っています。皆さんは佐賀大学で専門知識を修得しただけでなく、文化や言語の違いを乗り越えながら相互理解を深め、互いに学び合う力を育んできました。その経験こそが、これからの国際社会を支える重要な力になると確信しています。
佐賀大学は、「実践智で未来を拓く」を理念に掲げ、その国際的な実践として「智の循環による世界人の輩出と国際互恵」を推進しています。世界から学生や研究者が集い、多様な文化や価値観が響き合う中で学びあい、教育と研究によって生み出された智を世界へ還元する。そして再び新たな智が国境を越えて循環していく。そのような国際頭脳循環の担い手となる人材を育むことを目指しています。
まさに皆さん自身が、その「智の循環」を体現する存在です。母国や地域で培った経験や知識を佐賀大学にもたらし、さらに本学で得た学びを世界へと広げていく。皆さん一人ひとりの歩みが、人と人、国と国をつなぎ、新たな価値を生み出していくことを期待しています。
また、これから皆さんが向き合う課題は、専門分野だけでは解決できないものも少なくありません。異なる知識や技術、さらには多様な人々の連携による智の統合が、これまで以上に求められる時代となっています。
佐賀大学で培った学びを基盤として、新たな智を創出し、社会とのつながりの中でその成果を生かすことで、持続可能な未来社会の実現と、人々のWell-beingの向上に貢献していただきたいと思います。佐賀大学での学びに誇りを持ち、国際互恵の精神を大切にしながら、それぞれの場所で世界人として活躍してください。そして、佐賀大学と世界を結ぶ架け橋として、智の循環を広げ、よりよい未来社会の実現に貢献されることを心から願っています。
「実践智で未来を拓く Wisdom in Action for a Shared Future」という言葉を皆さんの門出に贈ります。皆さんが世界の各地で人々のWell-beingの実現に貢献するリーダーとして活躍されることを心から期待し、式辞とします。
令和8年9月25日
国立大学法人佐賀大学長 野出 孝一
